日本人が大好きなお風呂。高齢者の方も入浴するのが好きな方は多いです。
入浴は「人が清潔で気持ちよく過ごす」ために大切なものですよね。
そんな大好きなお風呂ですが、身体の衰えと共に入浴が困難になる高齢者の方も少なくありません。
しかし、高齢者の方にとって「入浴のメリット」は多いんですよね。
さらには、普段は確認しずらい高齢者の全身も入浴時になら容易にチェックできます。
チェックするのは、褥瘡(じょくそう)につながる皮膚の炎症などになります。
褥瘡とは、床ずれのことですね。
今回は、高齢者が入浴することの「目的・効果・注意点」についてのお話になります。
それでは最初に、「高齢者の入浴の目的」から確認していきましょう!

介護経験20年で現役ケアマネジャーの、「介護ガール」がシンプルに解説しますね!
【介護ガール・保有資格】
- ケアマネジャー
- 介護福祉士
高齢者の入浴の目的
高齢者の入浴の目的は以下になります。
- 身体を清潔に保つ
- 感染症予防
- 血行が良くなる
身体を清潔に保つ
高齢者の入浴の目的の1つ目は、「身体を清潔に保つ」になります。
垢や汚れを落とすことで、身体を清潔に保ちます。
感染症予防
高齢者の入浴の目的の2つ目は、「感染症予防」になります。
洗体することによって、陰部に残った排泄物などの汚れで雑菌が繁殖するのを予防します。
血行が良くなる
高齢者の入浴の目的の3つ目は、「血行が良くなる」になります。

お風呂で全身の血が巡ることによって、腰痛やむくみなども改善されますね。
高齢者の入浴の効果
高齢者の入浴の効果は以下になります。
- リラックスできる
- 筋肉が緩む
- 睡眠を促す
リラックスできる
高齢者の入浴の効果の1つ目は、「リラックスできる」になります。
湯船にゆっくりと浸かることにより、副交感神経が刺激されて全身がリラックスできます。
筋肉が緩む
高齢者の入浴の効果の2つ目は、「筋肉が緩む」になります。
お湯の中でマッサージしたりすると、拘縮のある方の可動域が広がる可能性もありますね。
※拘縮(こうしゅく):関節の可動域が制限された状態
睡眠を促す
高齢者の入浴の効果の3つ目は、「睡眠を促す」になります。
入浴することで適度な疲労感が生まれて、それが安眠につながります。
気分的な爽快感が味わえるのも、入浴の効果の1つですね。
高齢者の方も、お風呂が大好きなんです!
高齢者向けの入浴の手順
入浴の前に大事なことがあります。それが「トイレの声かけ」になります。
トイレは先に済ませておいた方がいいですからね!
高齢者向けの入浴の手順は以下になります。
- 温度差を作らないように浴室脱衣所の温度管理をする。
- 高齢者のバイタルチェック・血圧・体温・顔色などを観察する。
- 着替えの準備(可能なら高齢者の方と一緒に選ぶ)。
- 服を脱ぐ。できることは時間がかかっても自分でやってっもらう。
- 洗髪・洗身。お湯の温度を自分の腕で確認して「熱くないですか」と声掛けをして、良ければ心臓に遠い場所からお湯をかける。
- 基本は足から、洗髪・洗身も自分でできるところはしてもらう。
- 入浴。38度から40度くらいで5分程度浸かる
- 乾いたタオルで体を拭く。湯冷めをしないように服を着る。
お風呂での注意点は「めまい・ふらつき」
お風呂での注意点は以下になります。
- お風呂場は濡れているため、滑りやすく転倒のリスクが高い。
- 脱衣所とに浴室の温度差があるため、ヒートショックを起こしやすい。
- 長湯をすることでの歩行の「ふらつき・めまい」。
- 入浴後は皮膚が弱くなっているので、もともと皮膚の弱い高齢者は、ちょっとなにかに当たっただけでも、表皮剥離をおこす。
- 入浴は裸になるのでプライバシーに配慮する。
乳がんで乳房の切除している人などは、人に見られたくないので配慮してあげて下さいね!

入浴時には、声掛けをこまめにしてあげると高齢者の方の不安が和らぐのでおすすめですよ!
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